“チェコ”という国から連想されるものは、なんでしょうか。
プラハ、ドヴォルザーク、ボヘミアングラス・・・。
世界遺産のプラハ歴史地区をテレビで見かけることも多くなり、チェコの絵本やアニメーションの美しさも、日本にだいぶ知られるようになりました。
 でも、東西冷戦の時代は、鉄のカーテンの向こう側にあったチェコ(旧チェコスロヴァキア)は、日本人にとって遠いとおい国でした。
 ヨーロッパのほぼ真ん中に位置するこの小さな国で、私は1970年代の初めと1980年代の半ばの数年間を過ごしました。チェコの学校に通い、チェコ人の暮らしを間近に見て体験した思い出の数々。そして、翻訳の仕事を通して触れたチェコの文化や人々について、ご紹介したいと思います。

※初出 連載第1回〜16回/2004年4月〜2008年5月
プチグラパブリッシング ウェブサイトコラム 「チェコのヤポンカ」